建設業許可の歴史

建設業法から見る建設業許可の歴史

建設業は歴史ある産業ですが、現在のような業種別許可制度となったのは意外と最近のことであり、昭和40年代からです。まず、明治、大正と戦前までは建設業を規制する法律はありませんでした。都道府県単位でいくつか条例はあったようですが、全国的なものとはならなかったようです。現在につながる建設業許可制度はいつから始まったのか、建設業法の歴史から紐解きます。

まず、建設業法制定のきっかけになったのは第二次大戦後の復興需要です。公共工事も多く行われる中で、各地で建設業者が乱立し、熾烈な競争が行われました。確たる技術もないまま参入する者、品質を度外視した安易な価格競争に走るものとまさに玉石混交の時代です。建設業界にも様々な弊害が生じ、これを是正するために、建設業法が昭和24年(1949年)に成立しました。しかし、この頃は現在のような建設業許可ではなく、登録制でした。まずは行政として、建設業者の把握、管理が先だったということでしょう。

成立後も細かな法改正が行われた建設業法ですが、依然として粗雑な工事を行う不良不適格業者がいたことから、行政としてもついに建設業許可制に乗り出しました。現在につながる建設業許可制度を導入した改正建設業法が成立したのは、昭和46年(1971年)のことです。改正建設業法第1条(目的)には、「建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護する」という発注者を保護するための精神が盛り込まれています。当時は発注者にとって不利益となる粗雑な工事を行う建設業者が多くいたことをあらわしています。

この後も、建設業界の実態に合わせて法律は改正されていきました。主なところで、昭和62年(1987年)改正では、経営事項審査制度の整備が行われました。建設需要が低迷する中で倒産が多発、品質無視のダンピング行為を行う建設業者も現れたこともあり、行政としても建設業者の経営・構造改善に着手していく必要がありました。

続いて、平成6年(1994年)改正では、公共工事に関連する不祥事対策として、建設業許可要件、欠格要件の強化が行われました。公共工事に関する法律として、平成 12年(2000年)に公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律、平成14年(2002年)に官製談合防止法が成立しました。これで、現代にまで続く建設業と公共工事関連の法律が整備されました。
建設業法の歴史は、建設業界が置かれた環境の変遷をあらわす年表とも言えます。